EPAの持久力向上効果

エルゴメーターによる運動試験

EPA摂取前後において、60分のエルゴメーター(自転車こぎ)運動時の酸素摂取量を測定した試験では、EPAを摂取したグループは、摂取していないグループに比べて、同一運動での酸素摂取量が低減しました。また同様に運動時のきつさを測定した試験でも、EPAを摂取したグループは、摂取前後で運動時のきつさや辛さなどの自覚症状が軽減されました。
つまり少ない酸素量での運動が可能になり、運動効率が改善されたことが報告されています。

■運動時の酸素摂取量が低減

酸素摂取量(ml/kg/min)図表クリックで拡大表示

■運動時の辛さが軽減

きつさや辛さの尺度図表クリックで拡大表示

試験内容
被験者:
大学生男子20人
摂取内容:
魚油群(n=10):魚油 3.6g/日
(EPA 914mg/日、DHA 399mg/日)
プラセボ群(n=10):MCTオイル 3.6g/日
摂取期間:
8週間
エクササイズ内容:
60分のエルゴメーター(自転車こぎ)運動

EPA摂取前後において運動時の心拍数を測定した試験では、EPAを摂取したグループは、摂取していないグループに比べて、運動時の心拍数が有意に低下しました。主観的な運動の辛さやきつさと、運動時の心拍数は相関することが分かっています。この結果もEPAが運動時のつらさを和らげる効果を示しています。

■運動時の心拍数が低下

試験内容
被験者:
十分にトレーニングしている
男性サイクリスト16名
摂取内容:
魚油群:8g/日(EPA 0.8g/日、DHA 2.4g/日)
プラセボ群:オリーブ油 8g/日
摂取期間:
8週間
エクササイズ内容:
エルゴメーターを用いて60分以上
疲労の限界まで運動を行う

EPAの持久力向上メカニズム

赤血球が柔らかくなり
血管の働きが高まることにより
体中に酸素が行き渡る

EPAを摂取すると、赤血球膜にEPAが入りこみ、赤血球を柔らかくします。
また、酸素を全身に運ぶ血管の働きが向上します。
それにより末梢への血流がスムーズになり、酸素を運びやすくなります。
結果、持久力が向上すると考えられます。

EPAの持久力向上メカニズム

高地トレーニング前後において、血液中の赤血球の柔軟性を測定した試験では、EPAを摂取したグループは、摂取していないグループに比べて、赤血球の柔軟性が有意に向上するという結果が出ました。

■EPA摂取と赤血球柔軟性

赤血球の通過能(filterability):
一定圧力下において、赤血球がフィルターの微小孔を通過する際の通過速度や時間を測定し、速度や時間が速いほど、赤血球の通過能 が高く、柔軟であるといえる。

試験内容
被験者:
国内駅伝のトップランナー
(12名、平均20歳)
摂取内容:
魚油群:1.6g/日、
プラセボ(オリーブ油)
摂取期間:
13週間
エクササイズ内容:
平地トレーニング10週間の後、
高地トレーニング3週間を行った。高地トレーニング
前後で採血を行い評価した。

EPA摂取前後において血管機能、つまり血管の広がりやすさを測定した試験では、EPAを摂取したグループにおいては、摂取していないグループに比べて摂取前後のFMD(血管の広がりやすさの指標)の変化量が有意に高いという結果がでました。つまり、EPA摂取により酸素を運搬するという血管の働きが上がったと考えられます。

■EPA摂取と血管柔軟性

FMDとは:flow-mediated dilation
(血流依存性血管拡張反応)
腕を圧迫、開放後にどれだけ動脈が拡張するかを超音波で確認する検査。血管内皮機能が低下していると広がりが悪くなる。

試験内容
被験者:
プロサイクリスト13名
摂取内容:
EPA高含有油摂取
(EPA 660mg/日、DHA 440mg/日)
プラセボ(クロスオーバー試験)
摂取期間:
3週間(ウォッシュアウト期間2週間)
エクササイズ内容:
エルゴメーターを用いて、
3分間のウォームアップ後、3分ごとに40W
運動強度を増やし、最大運動強度まで行う